简介
山口県出身で上京して7年たつにもかかわらず、いまだに“スーパーヒーローになる”という子どものころからの夢を諦めきれない樽井翔太郎(大野智)。ヒーローもの(ただし怪人役)の仕事をクビになり、20代最後の冬を持て余していた。代わりの職探しもうまくいかない中、先輩の甲本(佐藤隆太)を訪ねると、言われるがまま、いきなり“石焼き芋屋台”を任されることに。
ある日、石焼き芋の軽トラを停めてサボっていると、女性の叫び声を耳にする。「悪い人に追われてるの!」助けを求める彼女に、ドラマチックな出会いを感じた翔太郎は、トラックの中に彼女をかくまう。下町界隈で幅をきかせる昔ながらのテキ家、花園一家の一味に追われているというのだ。翔太郎は無事彼女を守ることに成功するが、彼女の要求はそれでは済まなかった。「私を病院へ連れてって!」さすがにずうずうしい…とあきれる翔太郎だったが、彼女が「花園絵里香」と名乗ったことで後に引けなくなる。そう、彼女こそ、その花園家親分の娘だったのだ。
絵里香が病院行きを希望したのは、妹・詩緒里を見舞うためだった。詩緒里は絵里香の異父姉妹。周五郎(北大路欣也)と離婚した母から生まれたため、親分である周五郎からは敬遠され、会うこともままならなかった。しかも詩緒里の病状は重く、腎臓移植には多額の費用がかかると頭を抱える絵里香。翔太郎は「金はないけど力になるから」と格好つけるが、そこで絵里香が一言「私を誘拐してください」。
これが、ひと冬の悪夢の始まりだった。
こうして、実の父親から妹の治療費を巻き上げるため、絵里香と翔太郎は先輩の甲本にも協力を仰ぎ、3人で前代未聞の狂言誘拐を企てるのだった…。